カレーとは
カレー(Curry)はインドが発祥とされる複数の香辛料を用いた煮込み料理。現在ではインドだけではなくヨーロッパ圏やアジア圏でも食されており当地において様々な味付けを施されたカレーが誕生している。
概説
カレーは前述した通りスパイスを使った料理のことで、ガラムマサラ、クミン、ターメリック、パプリカ、クローブ、シナモン、赤唐辛子、生姜、コリアンダー、カルダモンなどの香辛料が使われる。なお、カレー発祥の地インドでは家庭料理にも様々なスパイスが使われており、代表的なスパイスとしては、クミン、コリアンダー、ターメリック、唐辛子になる。他にはマスタードシードやナツメグなども使われており、これらはカレーにも用いられる香辛料になる。
これらのスパイスは日本で使われるカツオや昆布から作られた出汁のように、インド料理でスパイスは多くの料理に活用されている。インドではスパイスを使って作る煮込み料理が多く存在しているがカレーという呼称は存在せず、カレーという料理自体も外国人向けの店舗などを除いては見かけることは殆どない。なお、インドで出されるカレーに関してはナンとサラダ、飲料としてチャイなどを合わせてセットになっていることが多い。
種類
日本で作られるカレーの多くにはカレールーが使われており、カレールーにはスパイス、油脂、小麦粉などが入って作られている。カレールーを使って作るカレーは、カレーの中でも欧風カレーと呼ばれ、特徴としては小麦粉でとろみをつけていることや、そしてバターを使ってコクを出していることが挙げられる。
欧風カレーのルーツとしては、日本の海軍が軍艦の中で食べたカレーだと言われており、揺れる船内でもスープがこぼれないよう小麦粉でとろみをつけたとされる。ただし実際にヨーロッパで欧風カレーが食べられているかと言えば、そうではなく、日本の洋食店で海軍カレーに似たカレーが提供されていたため、欧風カレーと呼ばれているという説もある。
日本で提供されるカレーの種類としては牛肉を使ったビーフカレー、豚肉を使ったポークカレー、鶏肉を使ったチキンカレーの3つが代表的で、その他には海鮮を使ったシーフードカレーや豆を中心としたキーマカレーなども提供するお店がある。またタケノコのような食材や鰹出汁などを使って作られる和風カレーも存在する。また基本的にはカレーライスとしてご飯と共に食するスタイルが一般的。
一方、発祥の地であるインドには、北部のカレー「北インドカレー」と南部のカレー「南インドカレー」の2種類のカレーが代表的になり、北インドカレーは油をたっぷり使った濃厚な印象で、南インドカレーは油をほとんど使わずに作るヘルシーなカレーが特徴になる。
その他のカレーとしてはタイで食されるタイカレーはインドカレーと同じく多数の香辛料が用いられて作られ、レモングラスやコリアンダーなどが使われることもある。水分がやや多めに作られるのがタイカレーの特徴だが、マッサマンカレーのようにドロッとしたカレーなども存在する。
また現在ではカレーを用いた派生的な料理も多く存在しており、日本ではカレーをうどんと合わせたカレーうどんが有名で、他ではドイツで食されているカレーヴルストと呼ばれるソーセージとケチャップにカレー粉をまぶした料理などが人気を博している。