クーペ(自動車)

クーペとは

クーペとは基本的に「2ドア」「2人乗り」「1列座席」を有する3ボックス型の乗用車。ボディデザインはルーフラインが美しい流線型が多く採用されている。
現在のクーペは、後部座席を持つものも増え、4人乗り、5人乗りのクーペも一般的になってきている。

概説

クーペという語源の発祥は、フランス語の「carrose coupe(カロッセ クぺ=切られた馬車)」という馬車用語からきている。それまでの一般的な2列シートの馬車に対して、新しくできた1列シートの馬車は「カロッセ クぺ」と呼ばれるようになる。その後クペには、2枚ドア(左右に1枚すつ)の意味も加わるようになる。欧米で、時代が馬車文化から自動車文化に移行した時にも、そのままクぺのボディ形状は継承されている。
クペが日本に持ち込まれた時は、呼びやすいように現在のクーペという呼び方で浸透していくことになる。

なお自動車のクーペが、世界的に注目を集めるようになったのは1960年代頃からといわれており、当時アメリカでは、シボレーコルベット、カマロ、フォードマスタング、イギリスではジャガーEタイプ、ドイツではポルシェ 911、日本では日産シルビア、トヨタ2000GT、マツダ、コスモスポーツなどが誕生している。その後一時期はガソリンの価格の高騰やファミリーカーとして利便性が低かったことから人気は低迷するが、最近、日本ではかつての名車がスポーツカーとしての切り口から、復活を果たしてきている。

クーペの特徴

クーペはボディデザインの違いから次の4タイプに分けることができる。ボンネット、キャビン、トランクがセダンのように分離している3ボックスタイプのノッチバック・クーペ。
リアウィンドウが急勾配で下がっており、キャビンとトランクルームの境界が曖昧なボディデザインのファストバック・クーペ。オープンモデル(オープンカー)に、固定のルーフをつけたフィクストヘッドクーペ。
オープンカーに幌を持つモデル(カブリオレ)、ドロップヘッドクーペなどがある。クーペの大きな特徴として車高が低く低重心であることから、ハンドル操作がしやすく走行が安定している。

ボディデザインが、空気抵抗を極限まで低減させ流れるようなルーフラインが採用されていることから高速走行に向いている。注目を集める様なスタイリッシュなデザインが採用されており、車好きの人の趣味嗜好を強く満足させることができる。これまでにない最先端の機能を搭載されている車が多く、ラインナップがハイグレード、ハイスペックモデルが多い。

ベンツ、BMW、ポルシェなどの高級車には「クーペモデル」があり、ステータスシンボルとなっている。クーペのデメリットとしては、値段が高く、乗車定員が少なく、室内が狭く、乗りにくく、ファミリーカーのように実用的な車ではないことがあげられる。
これらのことからクーペは人気車ではあるが、大衆車とは対極の価値を持つ車といえる。

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