電気自動車

電気自動車とは

電気自動車(Electric Vehicle)は文字通り電気をエネルギーとして走行する自動車のこと。一般的には英語の頭文字を取ったEVやEV車という言葉で語られることが多い。

概説

電気自動車はもともと古くから研究・開発が進められており、1820~30年代には実験的に製造されていた。本格的に製造されたのは1900年前後でアメリカのスチュードベーカー社やデトロイトエレクトリック社等が電気自動車を製造して市場に参入した。しかし、競合であったフォード社がより安価なガソリン車を製造・提供し始めたことから電気自動車の人気は下火になる。
この時点では特に蓄電池に限界があり、より効率的に広範に動けるガソリン車に軍配が上がる格好になっていた。

その後は長く内燃機関車両が市場を席捲するようになり、現在に至るが、近年ではパリ協定、SDGs項目のカーボンニュートラル項目など、環境やエネルギー資源の問題が世界的に注目されるようになり、自動車分野としてEVに注目が集まっている。

この内、燃料の問題に関しては現状の車両では枯渇性資源に頼らざるを得ず、いずれ資源の減少とともに大きな問題となることが見込まれることから、再生可能エネルギーを利用することが可能な電気自動車は時間の経過とともに優位性を増していくと考えられる。また、テスラが示したように、蓄電池の改良やシステム性能・モーターの改善などが進み車両としての性能が高まったことも注目が集まっている要因になる。

懸念点としてはまだまだ普及率が小さい点と、エネルギーの供給体制が不十分な点があげられる。特に充電ステーションに関しては先進国においては進んできているものの、発展途上国などではまだまだ数は足りず普及に向けた障壁となる。また、コストという点においてもガソリン車よりは高価な車両が多く、今後競争が進み価格が下がることで普及が進む可能性がある。

特徴

電気自動車は電気モーターとバッテリーとしてリチウムイオン電池を兼ね備えている。このうち蓄電池は技術改良が進んでおり、またリチウムイオン電池自体の価格も下がっていることから、車両の価格を押し下げることが期待される。充電は専用のコンセントを活用して行うことになるが、近年では走行しながら充電するワイヤレスの技術も研究されており、今後どの形が普及するかは不明瞭な点もある。

電気モーターに関しては単純な造りになっているため、よりエネルギーを速度に変えることが可能。また部品点数が少ないことで騒音・振動といったものが少なくなり快適性も増している。ただし騒音が少ないことは歩行者が車を認識することが難しくなることを意味し、危険性が高まるという意見もある。

なお、EV車の充電に関しては自宅でも出来るほか、日本に限って言えばガソリンスタンド、あるいはコンビニや高速のS.A、商業施設などで充電ステーションが整備されてきており、EV車の普及が進むにつれてインフラも進んでいくものとみられる。

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