ISO感度とは
ISO(あいえすおー又はいそ)感度とはカメラにて光を取り込む能力を指す用語で、デジタルカメラではカメラ内部にあるセンサーが光を捉える感度を、フィルムカメラにおいてはフィルム自体の光を取り込む感度を指す。夜や室内など暗所での撮影時に調整が必要になってくる重要な要素。ちなみにISOの意味としてはInternational Organization for Standardization(国際標準化機構)の略語であり、カメラ独自に用いられる用語ではなくメーカー単位でバラバラに設定されることを防ぐために使われる国際間での標準規格のこと。
概説
ISO感度はデジタルカメラにおいては撮影性能の一つになり、カメラの種類や機種によりISO適正値の幅は異なる。カメラが持つISO適正地の範囲が広ければ広いほど、光源の有り無しに左右されずに撮影できるカメラとなり、狭ければ狭いほど、使える範囲が狭いカメラになっている。
設定に関してはISO感度の適正値を下回る設定を行えば白飛びなどが多く見られ、また逆に上げ過ぎるとノイズや写真の鮮明さが損なわれてしまう画像になってしまう。これは光を電気として増幅させることで起こる事象になる。
一般的に夜間の撮影など光源が少ない場所での撮影は、手ブレなどがあるため三脚などカメラを固定できる装置が必要であり、無い場合はISO感度を上げシャッタースピードを確保しなければ綺麗な写真を撮る事は難しい。特に星空撮影など明かりが周囲に全く無い場合は三脚などで固定しながら、更にISOの数値を調整して撮影することが多い。
常用ISOと拡張ISO
ISO感度にはカメラを製造したメーカーが設定している常用と拡張の2つがある。常用ISOは主にそのカメラを用いてベストな画質が得られるISO感度の幅になる。
例えば常用ISOが64-25600と設定されている場合はこの範囲内であれば良いショットになるという意味。但し、基本的にはISO感度は低い方が高画質になるため、100と25600では画質に相当の差は出る。
一方の拡張ISOは推奨しないものの、撮影しある程度の画質は得られる範囲となる。例えば拡張ISOが32-51200の場合はこの範囲であればある程度の画質を得る事は可能だが、高画質は期待出来ないという意味になる。
ただし、ISOの感度を下げれば高画質で撮影することは可能になるが、一方で撮影したいイメージは必ずしも高画質が良いという訳ではなく、そのイメージをどう表現するか、どう見せるかという点が重要になってくるため状況に応じてISO感度を調整し良い写真を取れるようにするというところが撮影者の腕の見せ所となる。