全国瞬時警報システム(Jアラート)

全国瞬時警報システムとは

全国瞬時警報システムはJアラートとも呼ばれる重大な危険を国民に知らせるために速報や警報が自動発信される国家的なシステムのこと。本システムの設置の目的は主に弾道ミサイル攻撃に関する情報や地震や津波をはじめとした国民にとっての緊急事態情報を一早く伝えて早期の避難を促し、安全を守ることになる。

概説

全国瞬時警報システムは2004年度から高知県芸西村で実証実験がスタートし、2007年から一部の地方公共団体で運用を開始、その後2016年に全国の市町村で運用の整備が完了した。システムの流れは携帯電話会社ルートと地方公共団体ルート(人工衛星・地上回線)の2種類があり、どちらのルートもより早く警報音を国民に届けるため人の手は介さず自動的に情報が流れるようになっている。

携帯電話会社ルートは、気象庁から携帯電話会社そしてスマホユーザ―というシンプルな流れになる。緊急地震速報や津波警報など、より緊急性の高い情報を知らせたい場合に用いられる。

地方公共団体ルートは内閣官房と気象庁から消防庁の関東と関西の送信システムへ、そこから人工衛星・インターネットそして地方公共団体の防災行政無線という流れになる。なお、防災行政無線から電波を受診し屋外スピーカーやテレビ、ラジオからも全国瞬時警報システムが聴こえるようになっている。また地方公共団体ルートは災害に強いシステムを構築するため人工衛星に加えインターネットによる情報の送受信を採用している。

全国瞬時警報システムの伝達手段

全国瞬時警報システムの危険情報の伝達手段と対象・種類は以下の通り。

全国瞬時警報システムの伝達手段としてはスマホ以外では屋外のスピーカー、戸別無線機、ケーブルテレビなどのローカルテレビ、コミュニティFMなどのラジオの4種類がある。スマホでは登録制メール、緊急速報メール(softbank、au)、エリアメール(docomo)などがある。それぞれの伝達手段で全国一斉情報伝達訓練により自動起動訓練が行われている。

全国瞬時警報システムが知らせる危険情報の種類は25種類に及び以下の通りの情報になる

弾道ミサイル情報
航空攻撃情報
ゲリラ特殊部隊攻撃情報
大規模テロ情報
その他の国民保護情報
緊急地震速報
大津波警報
津波警報
噴火警報(居住地域)
噴火速報
気象

なお、特別警報の11種類は自動伝達されて全国瞬時警報システムが起動する。

東海地震予知情報
東海地震注意情報
地震速報
津波注意報
噴火警報(火口周辺)
気象等の警報
土砂災害警戒情報
竜巻注意情報
など8種類の情報は市町村が緊急性を独自に判断し、必要な場合に設定され全国瞬時警報システムを起動する。

その他記録的短時間大雨情報、指定河川洪水予報、東海地震に関連する調査情報、震源・震度に関する情報、噴火予報、気象等の注意報については情報発信はあるものの、それほどの緊急性はないとして全国瞬時警報システムの自動起動はさせないこととなっている。
引用:総務省消防庁「1.全国瞬時警報システム(Jアラート)とは

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