ロードカナロアとは
ロードカナロア(Lord Kanaloa)は日本の種牡馬で現役時代は類まれなるスピードを誇り国内外の短距離のGIを多く制した快速馬。種牡馬としては1年目の産駒から3冠馬となったアーモンドアイを、2年目の産駒からは皐月賞を制したサートゥルナーリアを輩出するなど大活躍している。通算成績は19戦13勝。
競走馬としてのロードカナロア
ロードカナロアは2008年3月11日に北海道の新ひだか町三石にあるケイアイファームにて誕生した。活躍馬を兄弟に持つことで注目されてはいたものの、幼駒時代はあまり目立つ馬ではなかったという。煩さについても母馬のレディブラッサムが気が強いためか本馬も同様の強さを示すかと思いきやそこままでではなかった。
育成期間を経て2歳になったロードカナロアは2010年の12月5日に小倉競馬場の1200m戦でデビューした。戦前から評判が高く当日は1.2倍の1番人気に支持され、その期待に応えてレースも圧勝する。そのまま続戦することになり、2走目は年が明けて1月のジュニアカップを選びレースは終盤までリードするものの、ゴール前で差され2着に敗退する。そのまま自己条件に連戦するも、そのレースも2着と惜敗する。
その後4月まで一旦休養し、復帰戦のドラセナ賞を勝利、続く葵ステークスも勝利しオープン馬になる。その後休養を経て11月に復帰、復帰レースの京洛ステークスを勝利、続戦となった京阪杯も勝利し重賞勝ち馬となる。さらに翌年の1月のシルクロードステークスも勝利、短距離王候補として名を轟かせるようになる。
そして迎えた高松宮記念では1番人気に支持されるもカレンチャンの前に後塵を喫し3着に敗れてしまう。その後6月まで間隔を開けることになり、復帰戦として函館スプリントステークスに出走するも2着に敗れてしまう。秋の大目標としてスプリンターズSを設定し休養に入り、そのスプリンターズSの前哨戦としてセントウルステークスを選択、レースではまたしても2着に敗退するも、本番となるスプリンターズSでは春の短距離王者であるカレンチャンを破り勝利、晴れてGI勝ち馬になる。
その後はマイルCSなどはパスして年内最終戦として香港スプリントに出走する。レースではロードカナロアは好スタートから道中、最終コーナーまで順調にレースを運ぶことが出来、2着に2馬身半差をつけて勝利を果たす。
現役最終年となった2013年には阪急杯から始動し同レースを勝利、続く春のGI高松宮記念も勝利し前年の雪辱を晴らす。そして陣営は次走に秋まで待つのではなく春のマイル王決定戦である安田記念を選択する。それまで1200mを中心にレースで好成績を残してきたこともあり、距離不安が囁かれたが、本番ではショウナンマイティを凌ぎ切り勝利し圧倒的なスピード力を見せつける。
夏を休養に充てた後、秋の復帰戦として、前年同様セントウルステークスに出走、ハクサンムーンに逃げ切られ2着に敗退するが本番のスプリンターズSではキッチリと雪辱を果たし勝利、GI競争は香港も含め5連勝を果たす。
現役最終戦となった二度目の香港スプリントでは前年同様道中危なげなくレースを運び、直線では余裕たっぷりに追い出し、後続を大きく突き放す驚異的な強さを見せつけ、引退を惜しむ声が多数上がったほど。
ロードカナロアは短距離のレースに強く1600mとなる安田記念にも勝利したが、1200m以下のレースでは出色のパフォーマンスを見せた。国内においては当時のレコードを二度GIで塗り替え、また国外でも日本馬が勝つのは難しいとされている香港国際競争のプログラムの一つである香港スプリントを二年連続で勝利している。
種牡馬としてのロードカナロア
驚異的なスピードを誇るロードカナロアに対しては馬産地の期待も高かったが、産駒がデビューするとその期待以上の成績を収めている。特に牝馬三冠とジャパンC制覇を成し遂げたアーモンドアイに象徴されるように、スピードに加えて距離の融通が利く馬も多く、短距離、マイルからクラシック競争までGIレース~重賞競争を優勝する馬が数多く誕生している。また2年目の産駒からはホープフルSと皐月賞を制覇したサートゥルナーリアが出るなど勢いは更に加速している。
また血統で言えばロードカナロアは日本の競馬界を席巻し続けているサンデーサイレンスの血が入っておらず、多数のサンデー系の牝馬に付けれる事も大きな優位点で、今後の活躍が大いに期待されている。
ロードカナロアの血統
キングカメハメハ | キングマンボ |
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マンファス | |
レディブラッサム | ストームキャット |
サラトガデュー |
ロードカナロアの競走馬成績
年 | 順位 |
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2歳新馬 | 1着(古川吉洋) |
ジュニアC | 2着(蛯名正義) |
3歳500万下 | 2着(福永祐一) |
ドラセナ賞 | 1着(北村友一) |
葵S | 1着(北村友一) |
京洛S | 1着(福永祐一) |
京阪杯 | 1着(福永祐一) |
シルクロードS | 1着(福永祐一) |
高松宮記念 | 3着(福永祐一) |
函館スプリントS | 2着(福永祐一) |
セントウルS | 2着(岩田康誠) |
スプリンターズS | 1着(岩田康誠) |
香港スプリント | 1着(岩田康誠) |
阪急杯 | 1着(岩田康誠) |
高松宮記念 | 1着(岩田康誠) |
安田記念 | 1着(岩田康誠) |
セントウルS | 2着(岩田康誠) |
スプリンターズS | 1着(岩田康誠) |
香港スプリント | 1着(岩田康誠) |
ロードカナロアの種牡馬成績
年 | 順位 |
---|---|
2017年 | 49 |
2018年 | 7 |
競走馬情報
生年月日 | 2008年3月11日 |
---|---|
性別 | 牡馬 |
毛色 | 鹿毛 |
通算成績 | 19戦13勝 |
主な勝ち鞍 | 香港スプリント、スプリンターズS、安田記念、高松宮記念 |
所属厩舎 | 安田隆行(栗東) |
生産者 | ケイアイファーム |