ルアーフィッシングとは
ルアーフィッシング(Lure Fishing)とは生きたエサでは無く、疑似餌(ルアー)を使って行うタイプの釣りのこと。
ルアーはLure(誘い出す)を語源とし、元々は湖にハイキングに行った家族が食事中にスプーンを湖に落としたところ、それを魚が咥えたことをヒントに作られたと言われている。
ルアーフィッシングの特徴
ルアーフィッシングは既に200年近い歴史があり、最初にルアーフィッシングが広まった欧州では、水中で動く物に反応する魚が多いためこの釣りが爆発的に普及し、様々な形や色の物が作られた。釣りの歴史を紐解くと、世界中に餌に似せた擬似針の釣りはあるが、現在のルアーフィッシングのように遠くに投げて魚を誘う起源は欧州とされ、その手法が世界中に広まっていった。
餌釣りとの最大の違いは、「動かす」ということである。餌釣りは餌の匂いや見た目で魚を誘い出すが、ルアーの場合、動かさなければただの金属片、木片であり、それ自体が魚を誘い出す効果は非常に低い。それを釣り人のテクニックで投げて動かすことで、魚に興味を持たせて口を使わせ釣る手法である。
また、人間の発想で自然界の小魚に似せるデザインにする場合もあれば、自然から遠く離れたデザインやカラーで魚に興味を持たせるといった創造性を発揮した創作物の要素が多分にあり、もう一つの楽しみ方となっている。
ルアーフィッシングの種類
ルアーには主にスピナー、スプーン、プラグ、ワーム、ジグに分類される。
スピナーはワイヤーに金属片の羽をつけ、水中で引っ張るとワイヤーを軸に羽がクルクルと回り、水をかき回して魚の興味を誘う。
スプーンは文字通り食事に使うスプーンの持ち手を取り去った形をしており、これがルアーフィッシングの起源とされる。水中では左右に揺れ、ヒラヒラと泳ぎ、様々なデザインがある。
プラグは木片を貼り合わせ、小魚に似せて削られた物で、そのまま引いてきてもただ動かない木片であるが、リップと呼ばれる水流を受けるクチビルのような物をつけることで、木片が左右に動き小魚に似た動きを出す。水面に浮かぶものもあれば、そのままだと沈んでしまうものもある。
ワームとは、ポリ塩化ビニールを主原料にし、軟化剤を加えて柔らかくして水中で艶かしく動くような物に加工したものである。中には味を付けたり、キラキラ光るラメを入れたりして小魚、エビ、カニ、ミミズといった自然界で魚が餌にしている生物に似せて作られている。
ジグとはそれ自体はただの鉛やタングステンの棒に過ぎない。ただ、比重が重く遠投して遠くの魚を釣ったり、素早く沈めて深い水深にいる魚を狙うのに使われる。何れの場合も釣竿を使って水中で積極的に動かすことで、魚に興味を持たせて誘い出して釣る。