ネットゼロとは
ネットゼロ(Net Zero)とは温室効果ガスなど地球環境に負担をかけるものを自給自足で補う、または大幅に削減することを指す用語で、太陽光発電や風力発電その他環境に配慮した再生可能エネルギーを使用して電力を生み出し、生み出した分のみを使用すること。厳密には温室効果ガス・CO2排出量と吸収量・除去量の合計をゼロにすることを意味する。
概説
ネットゼロは地球環境に対して過剰なエネルギー消費を抑えることで、環境負荷を軽減し持続可能な社会を実現するために提唱されており、例えばイギリスでは2019年6月に先進国としては初となる法案が可決されている。またネットゼロを実現するための設備を兼ね備えたビルや住宅などが建設されている。
また、カーボンニュートラルと呼ばれる生産などにおいて二酸化炭素の排出と吸収が同じ規模にするという概念もあり、ネットゼロと共に環境に対する用語として広まりつつある。
ネットゼロは企業の生産活動に大きく影響を及ぼすため行動を起こす事は非常に困難が伴うものの、2020年7月にはネットゼロを実現するためのグローバル大手企業(A P.モラーマースク社、ダノン社、メルセデス・ベンツ社、マイクロソフト社、ナチュラ・アンド・カンパニー社、ナイキ社、スターバックス社、ユニリーバ社、ウィプロ社)が主催となって推進する団体であるTransform to Net Zeroを立ち上げたり、米Apple社が事業全体に関して2030年までに気候への影響をネットゼロにすると表明するなど、多くの企業が実現に向けて動き出している。