オグリキャップとは
オグリキャップ(Oguri Cap)は日本の競走馬・種牡馬で現役時代には地方競馬から日本一まで登り詰めた。驚異的な強さに加えストーリー性も併せ持つスーパーホースで競馬界のみならず一般社会にもオグリブームを巻き起こした。通算成績は32戦22勝。
競走馬としてのオグリキャップ
オグリキャップは北海道の日高郡新ひだか町にある稲葉牧場で誕生した。なお、母馬であるホワイトナルビーには当初トウショウボーイが交配される予定であったが、空きがなかったためダンシングキャップが選ばれたという逸話がある。
1987年に地方競馬の笠松でデビューを果たす。デビュー戦は2着で、4戦目まで1着、1着、2着とそこまで突出した結果は残せていなかった。この時喫した2敗はいずれも800mのレースで出遅れていた。5戦目以降は連勝街道を突き進み、結局中央競馬に移籍するまで地方では8連勝をしてフィニッシュする。なお4歳(旧馬齢)時の1月に中央競馬に移籍するがそれまでに12戦もレースに出走している。
中央に移籍した後もオグリキャップは連勝を続けるが、肝心のクラシック競走には登録をしていなかったこともあり、出走が叶わなかった。その後いわゆる裏街道を連勝して迎えた秋の天皇賞にてタマモクロスに後塵を拝する事になり中央競馬移籍後初黒星を喫する。続くジャパンカップも3着に沈むが、4歳最終戦となった有馬記念では天皇賞で破れたタマモクロスにリベンジを果たし中央GI初勝利を飾る。なおこの有馬記念は所属していた瀬戸口厩舎にとってもGI初勝利であった。
明けた5歳はキツめのローテーションが響いたか脚元が思わしくなく春は全休、秋はオールカマーから始動し、毎日王冠、天皇賞・秋、マイルCS、ジャパンカップ、有馬記念とビッグレースを連戦する。
このレース中でも特に衝撃だったのはマイルCSからジャパンカップというGIレースの連闘になり、マイルCSではバンブーメモリーとの壮絶な叩き合いを制し翌週のジャパンカップではホーリホックが記録した当時2400m世界レコードと同タイムの2着と驚異的な成績を残した。しかし、その反動からか5歳最終戦となった有馬記念では5着に沈んでしまう。
現役最後の年となる6歳では海外遠征も噂される中、安田記念から始動しレコードタイムで優勝、続く宝塚記念でも人気を集めるがオサイチジョージに破れ2着になる、この際故障を発症していたとされ、海外遠征は取り止めになり治療に専念する事になる。
秋になっても脚元が思わしく無い状態のオグリキャップは天皇賞秋では6着、続くジャパンカップでは11着に破れてしまう。この結果に限界説が流れたが、引退レースとなった有馬記念では最後の4角で先頭に立ちメジロライアン以下後続を凌ぎ切って勝利を果たし、現役生活に幕を閉じる事になった。
種牡馬としてのオグリキャップと引退後
オグリキャップはその人気と型破りなレースぶりから人気を集めたが活躍馬を輩出する事は出来ずに2007年に種牡馬を引退している。その後功労馬として余生を過ごしていたが、2010年に複雑骨折を起こしてしまい、そのまま予後不良となり生涯を閉じる事になった。なお優駿メモリアルパークにオグリキャップの墓が建てられ墓参りが可能となっている。
オグリキャップの血統
ダンシングキャップ | ネイティヴダンサー |
---|---|
メリーマッドキャップ | |
ホワイトナルビー | シルバーシャーク |
ネヴァーナルビー |
オグリキャップの競走馬成績
レース名 | 着順 |
---|---|
3歳新馬 | 2着(青木達彦) |
3歳イ | 1着(高橋一成) |
3歳イ | 1着(青木達彦) |
3歳イ | 2着(高橋一成) |
3歳イ | 1着(高橋一成) |
秋風ジュニア | 1着(安藤勝己) |
ジュニアクラウン | 1着(安藤勝己) |
中京盃 | 1着(安藤勝己) |
中日スポーツ杯 | 1着(安藤勝己) |
師走特別 | 1着(安藤勝己) |
ジュニアグランプリ | 1着(安藤勝己) |
ゴールドジュニア | 1着(安藤勝己) |
ペガサスS | 1着(河内洋) |
毎日杯 | 1着(河内洋) |
京都4歳特別 | 1着(南井克巳) |
NZT4歳S | 1着(河内洋) |
高松宮杯 | 1着(河内洋) |
毎日王冠 | 1着(河内洋) |
天皇賞(秋) | 2着(河内洋) |
ジャパンカップ | 3着(河内洋) |
有馬記念 | 1着(岡部幸雄) |
オールカマー | 1着(南井克巳) |
毎日王冠 | 1着(南井克巳) |
天皇賞(秋) | 2着(南井克巳) |
マイルCS | 1着(南井克巳) |
ジャパンカップ | 2着(南井克巳) |
有馬記念 | 5着(南井克巳) |
安田記念 | 1着(武豊) |
宝塚記念 | 2着(岡潤一郎) |
天皇賞(秋) | 6着(増沢末夫) |
ジャパンカップ | 11着(増沢末夫) |
有馬記念 | 1着(武豊) |
競走馬情報
生年月日 | 1985年3月27日 |
---|---|
性別 | 牡馬 |
毛色 | 芦毛 |
通算成績 | 32戦22勝 |
主な勝ち鞍 | 有馬記念、マイルCS、安田記念 |
所属厩舎 | 鷲見昌勇(笠松)、瀬戸口勉(栗東) |
生産者 | 稲葉不奈男 |