RPAとは
RPA(Robotic Process Automation)とは主にPCで行う行為(プロセス)を自動化するコンピューターソフトウェアのこと。
概説
RPAの始まりは明確に定まっていないが、2000年代に入りスクリーンスクレイピングが銀行などで業務効率化のために採用されたことがきっかけとなり、パソコンを使った反復業務や処理を自動化することに注目が集まるようになった。2010年代に入ると光学文字認識(OCR)や自然言語処理(NLP)の技術が高まり、より幅広い場面で自動化を遂行することが可能になった。
その後はDX化を推進する世の中の流れとテクノロジーおよびそれに対応する製品の進化や競争による低価格化もあり、企業で導入が進められている。
特徴
RPAの特徴としてはそれまでは特定のシステムのみで完結していた処理を複数のシステムプログラム間を跨いで行えることにある。例えば、ウェブブラウザで特定のキーワードを検索し、その結果をエクセルに転記するような作業が行うことが出来る。
RPAはコンピューター上で行われる操作をプロセス化し、それに対してルールを与えることで制御する。流れとしては操作をあらかじめ記録しておき、特定のタイミングでそのプロセスを実行させることで自動化を実現する。用いられている技術としてはOCRを活用して画面の内容を把握するものや、ソースコードなどから内容を判別し対象を特定するものなどがある(ただし、このケースの場合はOCR技術を伴うものであり、RPA単体で実現出来るものではない)それらの対象に対してどのプロセスの段階でマウスをクリックするか等をルール化して行動を決定する。
環境としてはRPAはソフトウェアのためサーバ等にインストールして実行させる必要があり、企業独自のサーバ上で稼働するタイプが多いが、近年ではクライアントPCにインストールして実行させるタイプや、クラウド環境にインストールして内部システムには影響させない形で実行するものもある。
なお、RPAは定まった定型業務に対して有効に働くものであり、作業プロセスにおいて都度判断が必要になるものなどは適さない。そのため、より広く活用する場合は場合により業務自体をRPAに合わせて定型的にする必要があり、導入の可否判断としては難しいケースもままある。