SaaSとは
SaaS(サース:Software as a Service)は利用者にインターネットを通じて提供者側の環境で作動するソフトウェアを提供する形式のサービスのこと。
概説
ソフトウェアは従来、利用者がソフトウェアを提供者から購入した上で、自分のコンピューターにインストールする必要があったが、SaaSでは利用者がwebブラウザなどのソフトを使いインターネットを経由してプログラムにアクセスすることで、提供者の環境にあるソフトウェアをその場で作動させ利用することになる。
例えば多くの人が利用しているメールサービスであるGmailもSaaSの一つの例と言え、アプリケーションは利用者のパソコンやスマホなどの端末にメールデータを保存する訳ではなく、メールデータ自体はGoogleが用意した環境にあり、利用者はブラウザやアプリを経由してGoogle環境にアクセスし、その上で利用していることになる。
なお似た意味としてASPという言葉があるが、これらには厳密な違いはなく、ASPが新しくSaaSと呼ばれるようになっただけである。
SaaSのメリットとして、利用者はソフトウェアを利用するのにソフトウェアの入手やインストールといった手間がなく、提供者のプロバイダにデータが保存されるため外出先であったり、別のコンピュータからでもソフトウェアを利用し、アプリケーションやデータを利用することができる。また、ソフトウェア買い切り型の形態に比べて、導入の初期費用が抑えられ、常に最新の状態で使うことができるというメリットもある。利用者はソフトウェアの管理について意識する必要はない。
提供者側のメリットとしては自身で管理できることからソフトウェアの不正なダウンロードを防いだり、ソフトウェアを利用者が使う様々な機器のOSの種類などに合わせて開発しなくてもよいというメリットがある。
一方でデメリットとしては、外部環境にプログラム群があり、かつ提供者が仕様を決定するためカスタマイズに制限があり企業等が自社業務に使用する場合には業務形態に完璧に適合させるのは難しい場合がある。そのため、アプリケーションの力を最大限に活用するため自社の業務の一部を変更するといった例もある。