SEO(検索エンジン最適化)

SEO(検索エンジン最適化)とは

SEO(Search Engine Optimization)とは主にGoogleの検索結果画面(SERPと呼ばれる)における上位の位置に自身で作成したWebページのリンクが表示されるように行うための施策のこと。SEO対策と呼ばれることもある。

概説

PCやスマホ、タブレットなどを使いGoogle検索エンジンで検索する人が大幅に増えた結果、特定のキーワードにおいてGoogleの検索結果画面で上位に自サイトのリンクが表示されることは集客に大きな影響力を及ぼすことになった。

そのため、現在では企業・個人を問わず検索結果の順位を上げ、多くの訪問者を獲得することで、問い合わせや購入、登録などの成果に繋げるため様々な施策を行なっている。なお、日本ではシェアの高いYahoo JAPAN!はGoogleの検索エンジンを使用しているため、SEOを考える際においてはYahoo独自に何らかの対策を考慮する必要は無い。

過去の出来事

SEOで行う施策に関しては過去、効果があるとされた外部からのリンクを獲得するために、外部業者からリンクを買い、自社サイトまで貼ってもらうといった行為が横行したことがあった。メタキーワードに多くの情報を詰め込むことが効果があるとされた時期は、キーワードをとにかく多くページ内に詰め込む行為が増加し、結果コンテンツとして不自然な形で上位表示を狙う個人や法人も存在していた。

これらの施策は当時実際に成果をあげた所もあったが、Google側としてもこれらの不正な行為は検索体験を損なうものとしてNGに設定されており、行為を防ぐため多くの対策を行ってもいる。結果、対策のために施した多くのアップデートによる検索エンジン自体の進化もあり、現在では過去流行った手法の効果は無くなっている。

このような(順位を上げるとされる)不自然なテクニックを元に意図的に順位を上げようとする手法はブラックハットSEOと呼ばれ、今ではむしろペナルティを受けて検索結果に表示されなくなってしまうなど、悪影響を及ぼすケースが殆どになる。そのため、現在ではコンテンツ(記事やページ内の構成要素)の質を高めることがSEOにとっての最善の策とされ、そうしたコンテンツを強化することはコンテンツSEO、あるいはホワイトハットSEOと呼ばれたりしている。

ただし、前述した被リンク(外部からのリンク)はSEOにとって現在でも重要な要素であるため、作成したコンテンツが評価され自然な形で外部からのリンクを張ってもらうという事がSEOにとって重要な要素である点は変わりがない。

検索順位を決定するアルゴリズム

Googleの検索順位を決定するアルゴリズムは一切公表されておらず、ペナルティなどの基準も完全にブラックボックスとなっている。またGoogle検索アルゴリズムは度々アップデートを行っており、その都度順位が大きく変化しているため、現在では何らか一定のテクニックを駆使して恒常的に上位表示を実現するという事は非常に難しくなっている。

Google検索を利用する人が増加したことで、前述した通りGoogle検索経由の訪問者は現在ではウェブサイトにおける大きな集客の柱となっている。またリスティング広告などの有料広告の単価も高騰していることもあり、企業にとって自然検索でトラフィックを獲得することはマーケティングにおいて重要な施策となっており、SEOの重要性は増している。また、景気が悪化する局面においては広告費は削減される傾向があり、その意味でも費用をかけずに集客やコンバージョンを狙えるSEOがより求められている。

なおGoogleはSEOに関して改善施策を以下の通り公表している。

 

・Google がコンテンツを見つけられるようにする
・クロール対象外のページを Google に指示する
・Google(とユーザー)がコンテンツを理解できるようにする
・Google 検索結果での表示を管理する
・サイトの階層を整理する
・コンテンツを最適化する
・画像を最適化する
・サイトをモバイル フレンドリーにする
・ウェブサイトを宣伝する
・検索のパフォーマンスとユーザーの行動を分析する
引用:Googleサーチコンソールヘルプ「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」

検索結果の変化

近年では、検索エンジン自体が強調スニペットを表示するようになったり、ナレッジパネルを出現させるようになったりと表示方法も含めて進化しているため、SEOの領域や考え方もそれに応じて変化しつつある。また、Caffeine(カフェイン)と呼ばれるインデックスシステム(2010年6月8日完成)によりユーザーが鮮度の高い情報を求めているクエリに関しては、新しい情報が優先されることにもなっている。

さらにGoogle Discoverと呼ばれるユーザー個人の検索履歴・位置情報などに応じ、個人に対してオススメのページを表示させる機能が提供開始されるなど、検索という手段・考え方にも変化が現れつつある。

こういった傾向は特にスマホが大きく普及した2010年代後半では多くのウェブサイトにおいて多くの検索流入者がモバイル経由になっているという事もあり、Googleは2018年にそれまでウェブサイトやページのランキングに際してPCのページをインデックスして評価するという方針をスマートフォン版のサイト・ページをインデックスして評価するモバイル・ファースト・インデックス(MFI)という方針に切り替えている。

また、YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれる医療、あるいはお金に関わる金融や法律といった人々の生活における重要な分野は、より権威性や信頼性が重視されており、ユーザーに誤った情報を届けないように検索ランキングを決定するようになっているため、そうした分野においては執筆者の権威やプロフィール情報の充実なども重要な要素になってきている。

現在ではGoogle検索エンジンの様々なアップデートの影響もあり、単純に検索順位の上位を占めるだけではトラフィックを安定化させることは難しく、SEOだけではなくSNSなども活用して広いチャネルから集客を目指すというスタイルが重視されている。またGoogle検索アルゴリズムの精度は年々上がっているため、コンテンツの評価がユーザー体験までも含めた形になるという意見もある。その場合実際にコンテンツがどのように見られているのか、見られていないのかなど訪問者の行動分析を行いより良い体験を提供できるコンテンツの評価が上がると見られる。

Google検索アルゴリズムのコアアップデート等

Google検索エンジンは検索順位を決定するためのアルゴリズムに対して定期的に変更を行っている。細かな修正が日々実行され、大きな変更に関しては年に何度かコアアルゴリズムアップデートとして処理される(ただし、確実に年に何回コアアルゴリズムが行われると確約されているわけではない)過去実装された主なコアアルゴリズムのアップデートは以下の通り。

インタースティシャルアップデート 画面全体を覆いコンテンツを隠すようなポップアップなどに対する評価基準の変更
クオリティアップデート 検索ランキングにおいてコンテンツの品質をより重視するためのアルゴリズムアップデート
日本語検索アップデート オリジナリティの低いページを評価しないためのアルゴリズムアップデート
ハミングバードアップデート キーワードの持つ背景や意味を理解し関連性の高いページを検索結果に表示するためのアップデート
パンダアップデート コンテンツの内容が薄いページやサイトを評価しないようにするためのアルゴリズムアップデート
ペイデイローンアップデート 外部リンクを大量に集める、キーワードスタッフィングが過剰に行われているなどSEOを過剰に行ったページを評価しないようにしたアップデート。2013年6月に最初のアップデートが行われた比較的古いアルゴリズムのアップデート。
ベニスアップデート ユーザーの位置情報を検索結果に反映させるためのアルゴリズムアップデート
ペンギンアップデート スパム行為、ガイドライン違反のページの評価を下げるためのアップデート。その後コアアルゴリズムに標準的に導入された
モバイルフレンドリーアップデート スマホに最適化されたページの評価を向上させるためのアルゴリズムアップデート
ランクブレインの導入 クエリとコンテンツの内容をAI技術を用いて判断するためのアルゴリズムアップデート
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