サンクコスト

サンクコストとは

サンクコスト(sunk cost)は事業・プロジェクトなどに費やした時間や金額のこと。既に支払い済みのあらゆるコストのことで埋没費用とも呼ばれる。初期費用(イニシャルコスト)、ランニングコストと同じく、経営にとって重要なコストのうちの一つ。

概説

サンクコストのことは別名でコンコルド効果とも呼ばれ、この用語は主に投資やビジネスシーンにおいて使われる言葉になる。内容としては事業・プロジェクトがこれ以上収益を見込めないと想定される(不透明な状況も含む)にもかかわらず、そのプロジェクト等に費やした時間やその他の心情により、なかなか止めることが出来ない状況、またはそうした心理に陥っている状態のことを指す。

この状態に陥る理由としては様々な要因が想定されるが、単純に損失を回避したいという願望や、過度に楽観的な見通しを持っている、あるいはプロジェクトでチームを組んで進めている場合は責任回避のために、誰も言い出せないなどが挙げられる。

サンクコストは特に追加投資を重ねた物などは特に陥り易く、詰み上がったサンクコストにより撤退の判断を誤らせることがある。そして、手放す判断が遅れることで損失が更に拡大する事も少なくない。

一般的にサンクコストを意識せず何かを行う事は非常に難しいため、例えば投資の世界などでは、対象が一定のパフォーマンスを下回った場合(例えば10%減等の定量化した値)はロスカット(損失を確定して終了させる)するなど、ルールを決定して行うことがある。

なお、コンコルド効果の意味としては過去イギリスとフランスが共同で音速の旅客機であるコンコルドを開発していたが、採算性が悪く投資資金が回収できそうになかったにも関わらず、それまでに費やされた資金と時間が重しとなり、なかなかキャンセルが出来なかった事から来ている。

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