鉄砲(てっぽう)とは
競馬において鉄砲(てっぽう)とは休養明け、休み明けでレースに使われることを指す。概ね1か月以内の短期的な間隔ではなく、どちらかと言えば数か月間が空いた後に出走することを指すことが多い。そうした休養明けにも関わらずいきなり成績を残す馬のことを鉄砲駆け(てっぽうがけ)すると言ったりする。
特徴
競走馬はレースを使うと体力・精神力ともに大きく消耗するため定期的な休養が必要になってくる。
ただし、休養を取った後の出走は多くの場合において体力や精神面が戻りきらず能力をフルに発揮することが難しいとされており、マイナスに取られることがあった。具体的にはレース感が戻らなかったり、長くレースから離れていることでサラブレッドが他の馬を怖がる事になる等が理由になる。そのため、ある程度は使い続ける事で馬をレースに慣れさせ、高い成績を上げようとする試みが過去多かった。
しかし、近年では調教技術の発達により、鉄砲をプラスに捉える事も少なくない。競走馬も人間同様、休養を取らせずに使い続けると肉体的な成長がなかなか図れず、さらに精神面でも疲弊してしまうような点が言及されることもある。むしろ、サラブレッドを適度に休養させながら競馬を覚えさせ、成長を促すことの方が使い続けるよりもプラスとされ、鉄砲をポジティブに捉えることも増えてきている。
さらに日本のみならず世界の潮流としても、多くレースを使うよりも、ある程度休みをおきながらレースを使うことで成績を残す馬が多くなってきており、予想を行う上でも休み明けは必ずしもマイナスではなくなってきている。
鉄砲がマイナスにならなくなりつつある要因の一つとして、外厩と呼ばれる放牧施設と調教施設を併せ持つ優れたトレーニング施設が増加していることが挙げられ、厩舎でトレーニングを積むよりも、むしろ外の設備レベルが高い場所で鍛え、トレセンではレース前の最終的な仕上げとして使うというスタイルも増加している。