TOB(金融)

TOBとは

TOB(Take Over Bid)は株式公開買付けのことで、不特定多数の株式保有者に対して買い付けの価格、期間などを公示した上で取引所以外で株券を買うこと。

特徴

TOBは日本では1971年に証券取引法が改正された事によって、公開買付制度が導入されている。理由としては当時すでに進みつつあった資本の自由化が最終的には外資による公開買付に発展する事が予想されたために規制を行う必要性があり導入に至った。ただし、1990年に制度が改正されるまで活用された例は少なかった。

TOBは投資家にとっては投資家保護や証券取引の公平性の観点から、また実施する主体者としては主に会社の経営権を握るために行われる。TOBにおける主な事例としては子会社を完全子会社化する際や、相手先企業を吸収合併する際などにもTOBが行われる。また市中に出回っている自社の株式を買い集める目的で行われることもある。

これを株式市場などで行った場合、大量の買い注文が出ることなどにより株価が上昇してしまうことも考えられ、また希望の金額で約定するとも限らないため、大量に株式を購入したい上述した場合などはTOBが選択されることが多い。

なお金商法により、買付け後に株券等所有割合が3分の1を超える際は、TOBを行わなければならないという取り決めがあるため、その場合は他の選択肢はない。

またMBOなどを目的として行われるTOBの場合などは比率が一定の基準を超えるまで買い集めることで、意図的に上場している証券取引所を上場廃止にさせる事がある。

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