円安

円安とは

円安(えんやす)とは日本円を他国通貨と交換する際に得られる通貨が相対的に少ない状態・状況のことを指す。言葉としてはどの通貨に対しても当てはまるが、基本的には対米ドルに対して使われている。

特徴

円安はそのレートが明確に設定されている訳ではなく、例えば1ドル幾らであれば円安と定義出来る訳ではない。そのため、基本的にはある時点の円の価格を起点として、現在が円高なのか、あるいは円安なのかという話がされることが多い。ちなみに日本円は過去、1973年2月14日以前は1ドル360円で相場が固定される固定相場制が取られていた。

円安になると、対外的には商品等が割安になるため輸出産業は物が売れ易くなるがとみられるが、一方で生産に必要な原材料価格が高騰するということでもあり、単純に円安になることが輸出産業全てにプラスに働く訳ではない。ただし、国内の株や土地などは海外投資家や企業から見た場合は安くなるため、円安状態は海外から日本に資金を呼び込むという点では有利に働くと言える。このことは観光業などインバウンド需要に関しても言え、海外からの旅行者は円が安くなればなるほど日本国内で受けられるサービス等が増加することから、需要が喚起されると考えられる。

一方輸入品に関しては相対的に価格が割高になるため、円安は不利に働く。特に経済を回すために必要な原油などエネルギー関連の商品に関しては代替が利かないため、円安が続くことにより国内産業に大きなインパクトを及ぼす可能性がある。また、商品価格にも左右されるがエネルギーの調達コストが増加すると商品価格に反映させざるを得なくなり、コストプッシュ型のインフレを引き起こす可能性がある。この場合需要が増加して価格が上昇する形のインフレではないため、給与水準が伴って上昇する形になりづらく、景気がよくなるわけではないが物の値段が上昇するスタグフレーションの状態になりやすい。

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