ことわざ・故事用語集

日常の中で度々ことわざを使う機会があります。またことわざを使って説明される事も少なくありません。そのためここではその、ことわざ・故事に関する用語を掲載しています。

あ行

開いた口が塞がらない(あいたくちがふさがらない)

ビックリしてしまって、あっけに取られてしまっている状態を表した言葉

青菜に塩(あおなにしお)

うまくいかず元気がない様子のこと

秋茄子は嫁に食わすな(あきなすはよめにくわすな)

憎たらしい嫁には美味しいナスを食べさせるなという意味。姑の嫁いびりが発祥とも。

悪事千里を走る(あくじせんりをはしる)

悪い事はすぐに広まること

悪銭身につかず(あくせんみにつかず)

悪いことをして手にしたお金はすぐに無くなってしまうこと

明日は明日の風が吹く(あしたはあしたのかぜがふく)

今日と明日は違うことが起きること

頭隠して尻隠さず(あたまかくしてしりかくさず)

全部隠したつもりでも一部は見えてしまっていること

当たるも八卦当たらぬも八卦(あたるもはっけあたらぬもはっけ)

当たることもあれば当たらない事もあるということ

暑さ寒さも彼岸まで(あつささむさもひがんまで)

暑い日も寒い日も彼岸のころには終わるということ

羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)

熱いものを飲んで大変な目にあったから冷たいものまで吹いて冷ますこと、から転じてあまりにも警戒しすぎている状況のことを指す

後の祭り(あとのまつり)

時期が過ぎてしまい、どうしようもない状態のことを表すことわざ

虻蜂取らず(あぶはちとらず)

アブも蜂も両方を捕まえようとして結局両方とも取れないこと

雨降って地固まる(あめふってじかたまる)

争ったあとほどその後堅い絆な芽生えるということ

案ずるより産むが易し(あんずるよりうむがやすし)

お産に関して心配することもあるが、終わってみたら意外とあっさりしていたということもあるということが由来。そこから転じて、何かあれこれ考えて時間を費やすよりも、まずはやってしまえば良いということ。

石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)

どんなものでも続けていれば報われること

衣食足りて礼節を知る(いしょくたりてれいせつをしる)

物質的に満たされる事によって、始めて礼儀などが生まれてくるということ。

急がば回れ(いそがばまわれ)

早く行きたい時こそ、回り道をすべしということ

犬も歩けば棒に当たる(いぬもあるけばぼうにあたる)

でじゃばって行動すると痛い目を見るということ

魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)

相手が自分に好意を持ってくれればこちらもそうするということ

嘘から出た実(うそからでたまこと)

冗談で言った嘘が現実となること

噓も方便(うそもほうべん)

場合により噓も必要ということ

美しい花には刺がある(うつくしいはなにはとげがある)

綺麗なものには危ないものも含んでいる可能性があるということ

馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)

何を言っても通じないこと

海老で鯛を釣る(えびでたいをつる)

小さなもので大きな利益を得ること

縁の下の力持ち(えんのしたのちからもち)

見えないけれども重要な部分を支えている人のこと

同じ穴の狢(おなじあなのむじな)

お互いは違うと主張しているが他の人から見れば同じに見えること

帯に短し襷に長し(おびにみじかしたすきにながし)

帯にするには短いし、かといって襷にするには長い物のように、中途半端な物・ことを指す

鬼に金棒(おににかなぼう)

強い者が更に強くなってしまうということ

溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものはわらをもつかむ)

困っている人はなんでもやると言うこと

思い立ったが吉日(おもいたったがきちじつ)

何かを始めようと思ったらすぐ始めてしまうのが良いということ

か行

飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる)

普段は良く面倒を見ている人から、思いがけずなんらかの攻撃を食らうこと

隗より始めよ(かいよりはじめよ)

大きな目標も小さいところから始めるのが良いということ

蛙の子は蛙(かえるのこはかえる)

普通の人の子どもは普通ということ。

風が吹けば桶屋が儲かる(かぜがふけばおけやがもうかる)

思いもよらないことが回りまわって起こること

火中の栗を拾う(かちゅうのくりをひろう)

周りから見て危険なものをあえて拾いにいくこと

河童の川流れ(かっぱのかわながれ)

上級者も失敗してしまうこともあると言うこと

枯れ木も山の賑わい(かれきもやまのにぎわい)

余り役に立たないものでもあればそれだけでさまになること

果報は寝て待て(かほうはねてまて)

良い事は必死に待っていても仕方ないので、焦らないで過ごし待っている方が良いということ。

川立ちは川で果てる(かわだちはかわではてる)

不得意なものより得意なもので大きな失敗をしてしまうこと。川立ちは泳ぎが上手い人のこと。

堪忍袋の緒が切れる(かんにんぶくろのおがきれる)

我慢の限界を超えて怒りが一気に爆発してしまうこと。尾はヒモのことで、長く耐えていた状態がついに終わってしまうことから。

窮鼠猫を噛む(きゅうそねこをかむ)

追い詰められた者はどんな反撃を仕掛けてくるか分からないこと

漁夫の利(ぎょふのり)

二人が争う中で第三者利を得ること

腐っても鯛(くさってもたい)

良いものは腐っても良いものだという意味

怪我の功名(けがのこうみょう)

失敗した事でかえって良い結果を生みだされたこと

光陰矢の如し(こういんやのごとし)

時間が過ぎるのはあっという間だということ

後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)

行ってしまったものは今更どうしようもないこと

好事魔多し(こうじまおおし)

良い時ほど悪いことが起こりやすいということ

弘法も筆の誤まり(こうぼうもふでのあやまり)

どんなに優れた人でも失敗すると言うこと

虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)

危険な状況に飛び込んで行かなければ良い結果は得られないという事

転ばぬ先の杖(ころばぬさきのつえ)

事前に注意していることで失敗を回避できるということ

さ行

触らぬ神に祟りなし(さわらぬかみにたたりなし)

危なそうなものにはさわらないほうが良いということ

山椒は小粒でもぴりりと辛い(さんしょうはこつぶでもぴりりとからい)

小さいが強烈なインパクトがあり、侮れないこと

三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ)

三人集まれば良いアイデアが生まれるということ

釈迦に説法(しゃかにせっぽう)

博識な人に対し自ら教えを説くこと

朱に交われば赤くなる(しゅにまじわればあかくなる)

特定の物と関わればその色に染まってしまうこと

少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)

少年の時は時間がまだまだ十分にあると思うが、その内に歳を取り、結局物に出来ないこと。

四面楚歌(しめんそか)

周囲を囲まれて救いが無い状態のこと

心頭を滅却すれば火もまた涼し(しんとうをめっきゃくすればひもまたすずし)

余計なことを考えなければ苦しいこともそうでは無くなるということ。

粋が身を食う(すいがみをくう)

遊び・享楽などにのめり込み過ぎて体や生活がボロボロになってしまうことを指す。

好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)

上手く行く理由はそれが好きだということ

過ぎたるは猶及ばざるが如し(すぎたるはなおおよばざるがごとし)

何事も限度を超えてやってしまうことは、足りないことと同様であるということ

青天の霹靂(せいてんのへきれき)

今まで良い調子だったのに急に状況が変わること

船頭多くして船山に登る(せんどうおおくしてふねやまにのぼる)

支持を出す人間が多すぎて、物事がまとまらず上手くいかないこと。

善は急げ(ぜんはいそげ)

良い状況を逃さぬようにすぐに行動すること

た行

他山の石(たざんのいし)

他人のいかなる事も自分にとって活かせること

多勢に無勢(たぜいにぶぜい)

大量のものに対して少ないこと

蓼食う虫も好き好き(たでくうむしもすきずき)

人の好みは人それぞれ、多種多様だと言う事

提灯に釣り鐘(ちょうちんにつりがね)

釣り合いが取れていない状態のことを指す言葉

塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)

小さいことも積み重ねれば巨大なものになるということ

爪の垢を煎じて飲む(つめのあかをせんじてのむ)

良いものを見習うこと。爪の垢を煎じて飲ませたい、と他者に対して評する事例が多い。

時は金なり(ときはかねなり)

時間はお金と同じくらい価値があるものであるということ

毒を以て毒を制す(どくをもってどくをせいす)

悪いものには悪いものを利用して解決すること

鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)

普通の家から天才・秀才が生まれることのたとえ

飛ぶ鳥後を濁さず(とぶとりあとをにごさす)

そこから立ち去る時は後腐れなく綺麗にすべきということ

虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね)

強い物の力を借りて威張ること

団栗の背競べ(どんぐりのせいくらべ)

大して力が無いもの同士が競い合うこと

飛んで火に入る夏の虫(とんでひにいるなつのむし)

進んで危険な場所へ入って行くこと

な行

無い袖は振れない(ないそではふれない)

今現在持っていないのだから、どうしようも無いということ。

泣き面に蜂(なきっつらにはち)

悪い状況に更に悪いことが訪れること

憎まれっ子世に憚る(にくまれっこよにはばかる)

人から嫌われる人ほど世を上手く渡っていくこと

肉を切らせて骨を切る(にくをきらせてほねをきる)

相手に攻撃を受けるものの、自分の肝心な部分は守りながら、相手の急所を攻撃すること。肉を切らせて骨を断つ(にくをきらせてほねをたつ)と表現する事も多い。

人間万事塞翁が馬(にんげん(またはじんかん)ばんじさいおうがうま)

人生は良い状況にも悪い状況にもすぐに転じるということ

糠に釘(ぬかにくぎ)

やっても何の手ごたえも無く、意味がないこと

盗人猛猛しい(ぬすびとたけだけしい)

悪いことをした人が平然としている様子

濡れ手で粟(ぬれてであわ)

苦労せず利を得ること

残り物には福がある(のこりものにはふくがある)

最後に残った物が実は良いものだということ

暖簾に腕押し(のれんにうでおし)

力をいれても手応えがないこと

は行

花より団子(はなよりだんご)

見えない物より、見える物を手にした方がうれしいということ

張子の虎(はりこのとら)

力が無いのに威張っている人を指す言葉

百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)

100回聞くより1回見たほうが良いということ

瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこまがでる)

あり得ないことが起こること。意外な場所が変な物が登場すること。

覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)

一度行ってしまったものは後で元に戻そうとしても決して戻らないこと

武士は食わねど高楊枝(ぶしはくわねどたかようじ)

難しい状況でも、堂々とすること

へそで茶を沸かす(へそでちゃをわかす)

馬鹿馬鹿しいこと

下手の横好き(へたのよこずき)

下手な人ほどのめり込むこと

ま行

馬子にも衣装(まごにもいしょう)

身なりを整えれば何でもそれなりに良く見えてしまうこと

身から出た錆(みからでたさび)

自分自身が引き起こした失敗のこと

目は口ほどに物を言う(めはくちほどにものをいう)

言葉にせずとも目で伝えることが出来るということ

桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)

何事も結果が出るには時間が必要ということ

餅は餅屋(もちはもちや)

専門の人に任せる事が一番良いということ

や行

焼きが回る(やきがまわる)

年をとり、能力が鈍ること

焼け石に水(やけいしにみず)

まったく意味が無いこと

藪から棒(やぶからぼう)

予期せぬことが起きること

病は気から(やまいはきから)

悪いことは気持ちから起こるということ

寄らば大樹の蔭(よらばたいじゅのかげ)

巨大な勢力についたほうが良いこと

ら行

楽は苦の種苦は楽の種(らくはくのたねくはらくのたね)

楽をすると苦しくなり、苦しむとその後楽になること

埒が明かない(らちがあかない)

身動きが取れずどうしようも無いこと

良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)

良い助言は少しだけキツイこと

類は友を呼ぶ(るいはともをよぶ)

似通った人同士が自然と出会うこと

路傍の人(ろぼうのひと)

道端ですれ違うような自分とは全く関係ない人のこと

わ行

渡りに船(わたりにふね)

行き詰った状態で救いが突然現れること

笑う門には福来たる(わらうかどにはふくきたる)

笑っている人に良いことが訪れること

禍を転じて福と為す(わざわいをてんじてふくとなす)

悪い状況をひっくり返して良い状況にすること

藁にもすがる(わらにもすがる)

何でも良いので救いを求めること

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